出会いは最悪。


だけど、それでも俺は・・・・・・












スララ物












「初めまして!今日からクルーゼ隊
所属になります、です!」


軍の中なのに、太陽のように
笑った彼女はとても印象的だった。


彼女は、新規の赤服パイロット
だったから、紹介されたのは、

やっぱり、俺達赤服四人。


笑顔ながらも、凛とした雰囲気を
纏っていて、背筋もぴんとしていた。

敬礼した姿など、お手本のようだ。


・・・だからか、
イザークも『女のくせに』という
言葉は口にしなかった。




「二コル・アルマフィですっ!よろしくお願いします!」

満面の笑みの二コルに、
もにっこり笑って、「よろしくお願いします」と
応える。

「俺はディアッカ・エルスマン!よろしく!ちゃん!」

なれなれしい態度を振りまくディアッカにも、
苦笑い気味に、にっこり笑う。

「・・・・・・・イザーク・ジュールだ。」

愛想のカケラのないイザークにも
彼女は、お辞儀をした。

そして、次は俺の番。

なんだか、妙に俺はどきどきしていた。

俺には、どんな反応を
返してくれるんだろう?


「俺はアスラン・ザラだ。よろ・・・・」

「えぇ!?」



しかし、俺の言葉は最後まで紡がれる
ことはなかった。

何故なら、彼女が突如叫んだからだ。


それには、俺をはじめ、そこに居た
奴ら全員が目を見開いていた。


「ず・・ズラなんですかっっ!?」

「え゙?」


な・・なんだか
禁止わーど
流れて言ったような・・・?


「しょ・・初対面の私に
そ・・そんな
カミングアウトしてくださるなんて・・・っ」

「いや、ちょ・・ちょっと待って。」

なんだか激しく、聞き間違えしてると
思うんだけど。

多分、彼女は
『俺はアスラン。ズラだ。』

と聴こえたのだろう。

ってか、誰がそんな事言うんだ!!!
ってか、俺の
どこがズラだ!!!!





「ゆ・・・勇気がある方なんですね!!
凄いです!!!」

本気で感激している様子で、
しかも
敬礼までしている。


いやいやいやいや!

ちょっと待て!!!



と、ここで呆けていた
他の3人が、ぷっと吹きだした。


「ふははははっ!ちゃん最高!!」

「お前とならうまくやっていけそうだ。」

さ・・・ち・・違いますよ・・・っ」


二コルまで笑いをこらえられず
目には涙まで溜めている。


・・・・・・・・薄情な奴らだ。





!違うんだ!!俺は・・・っ」

これ以上、勘違いされるのも
つらいものがあるので、

俺は、凄い剣幕での前へ
移動するが・・・・・・


「あ゙・・・あ゙・・・っ゙・・アスランさんっっ!!
そんな
激しく動いちゃ駄目ですよっっ!!ズレます!!!

と本気で心配している様子で、
俺の頭に手を添えてくる。

ちょっと待てーーーーーーーーー!!!!!!!


ってかソコ!!
腹を抱えて笑わない!!!


「いい加減にしろ!俺は・・・・っ」

「あ!大丈夫です!!公言はしません!」

「いや、違・・・・」

「恥を忍んで教えてくださったんですもの!
日夜はなれずサポートします!!」

「え?」

「ですからっ!私は、アスランさんのズラが
無重力で浮いたりずれたりしたときの為に、
アスランさんの近くにいてサポートさせていただきます!!」

私のアスランさんの勇気に対する
感動は深いのですっっ!!!


はトンチンカンなことを言っている。


・・・・・だが。


これは、なかなかおいしいかもしれない。

この3人の様子からして、
のことはかなり気に入っている。


取り返しのつかないことにも
なりかねない。

ここで先手を打てたら
かなりの強みになるだろう。




「日夜問わず?」

「はいっっ!!」

拳を握り締めて、
彼女は頷く。


その姿は、とても可愛いかった。

ズラ・・・だと認めるのは
癪すぎるが・・・・

いい感じになったところで、
ズラじゃないことを言えばいいワケだし・・・。

彼氏にするならズラより地毛のほうが
いいわけだし・・・(当たり前)

そんな痛手にはならないだろう。




「・・・・・・・・・期待しているからな?」

そう、複雑な顔で彼女に言うと、

彼女はぱぁっと顔を輝かせた。


「はいっ!アスランさんの
ズラボディーガード
として
、第一線で活躍する事を誓います!!!

そして、敬礼。



言葉はおかしすぎるが・・・・
可愛いから許そう。


「よろしくな。ひとまず
俺の部屋に行こうか?」

「はいっ!」


「「「ちょっと待て(待ってください)ーーーーーー!!」」」


3人はここに来て、
やっと、アスランの策略に気づくが・・・


時すで遅し。


二人の姿はなかった。






しかし、部屋に連れ込んだのは
いいが、アスランのへたれさと、
の変な思考回路のせいで、

不発弾を投げては、交わされ・・・
投げては・・交わされ・・・・と、

進展は全く望めなかった。











*******************



酷い・・・。

何がって・・・全てが。

アスランファンのかた・・・ごめんなさい、ごめんさい。

私はアスランがズラなど
一ミクロンも想っておりません。
(なんの弁解だ)


というか、アスランなら、
ズラでもOKですっ☆

嫁がれますvvv

うへへへ。(いっぺん死んで来い。)




  2006/09/01