*ビター・オア・スイート?の番外編です。
ちょっと未来のお話です。






















甘く苦く?なvv



















「アスラン・・・・」


「ん?」


いつものようにの用意してくれた
朝食を口に運びながら正面に座っている
に目をやる。


すると、そこには神妙な顔をした
がいて・・・・



「・・・・・・・・・どうした?」


「私と・・・・・」


と?」










「別れてほしい。」





がちゃんっっ

その言葉と共に
アスランは勢いよく箸を落とした。





・・・いま・・・
なんていった!?








「・・・・・・・・!?」



がたっと音を立てて
アスランは立ち上がる。


「今・・・なんて!?」


「別れようって言ったの。
・・・・アスラン、私と離婚してほしい。」

は真っ直ぐにアスランを見詰める。

その真っ直ぐな視線に
耐え切れなくなったアスランは視線を逸らす。






なんで・・・

なんで・・・



そればかりが頭の中で繰り返される。


理由が見つからない。

俺は、彼女の事を愛しているし、
本当に・・・そう・・愛しているんだ・・・・。

なのに・・・・

こんなに幸せなのに・・・・


確かに、俺になにか問題があるのかもしれないけど、
言ってくれればいいじゃないか!

・・・なにも言わずに離婚・・・・だなんて!!

横暴すぎる!!!





「アスラン・・そんな顔しないで?
アスランならすぐに次の人・・・見つかるし・・・まだ子供もいないんだから。」


結婚してまだ一年と立たないし。
・・・・とそんな事を俺に言う君に無償に腹が立った。


次の人?

子供がいない?


・・・なんでそんな事平気な顔で言えるんだ!!

がっ


「!?」


アスランは力いっぱいに
の腕を掴む。




「アス・・・・いた・・・っ!」


「俺は認めないからな!!」

「え?」

「離婚なんて・・・してやるもんかっ!
あの時、永遠に一緒だって・・・一緒だって誓ったじゃないか!」


「アス・・・・」

「絶対に・・・絶対に嫌だからな・・・・ッ」



何度も何度も同じことを繰り返すアスラン。


いつものクールさなどかけらもない。

顔は何ともいえない怒りに溢れているのに、
瞳からは次々と涙が溢れてる。

きっと、アスラン自体、自分が泣いているのに
気づいていないのだろう。

そんな見たことも無かった
アスランをは呆然と見詰める。




そして・・・







「・・・・・ごめんっっ!!!」


勢いよく頭を下げる。



「!?」

「そして、やっぱり無理でした・・・お義母様・・・・ッ」

あさっての方向を向き、
手を合わせてそんな事を言う

アスランは翡翠色の目をぱちくりさせる。



・・・?」

「アスランッ!!」


「な・・何?」


「今日、何日?」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」

「なーんーにーち?」

「・・・4月・・・1日だけど・・・・って・・あっっ!!
・・・・・まさか・・・・!?」

「・・・・そのまさかです・・・。」

そのの言葉に
アスランは一気に力が抜ける。


「な・・・なんだって・・そんな・・・
ってか・・本当・・心臓悪い・・・・・」

へたりこんで、そんな事をぶつぶつ
言うアスランに、は慌てて説明をしだす。



「あの・・・あのねっ?お義母様がエイプリールフールにはこう言うのよ・・・って。
・・・定期的にこんな事がないと、お互いの大切さが解らない・・・って・・・だからね・・・・」


「あぁ・・・うん・・解ったよ・・・。そういえば母さんは、
いつも父さんにこの時期言っていた気がするよ・・・・」

盲点だった!・・・とばかりに
アスランは薄くハハハ・・・と乾いた微笑を浮かべる。




「・・・・ごめんね・・・?驚いたでしょう?」

「・・驚いたところじゃないよ。
・・・・心臓が止まるかと思った・・・・」


「・・・あはは・・・・」


「だけど・・・・確かに、母さんの言うとおりだ。
・・・・こんな事がなければ・・・きっと勘違いしてしまうから。」

アスランはの手をとる。

それに合わせてはアスランの前へと
座った。




「・・・・傍にいる事が当たり前だって・・ね。」

「・・・・・・・・・・・アスラン」

そんなアスランの言葉に
目頭が熱くなる。

さっきのアスラン見たく、怒りと悲しみで・・
じゃなくて、・・・嬉しくて。


「アスラン・・・・」

「ん?」



「ありがとう・・・私の傍に・・いつもいてくれて・・・。」


そんなの言葉にアスランは
瞳を見開いた。


そして、複雑な笑顔を浮かべる。



「俺が言おうとしたこと・・取るなよ。」

「・・・・・・・・ごめん・・・。」



額と額をくっつけて
二人一緒に静かに微笑んだ。

アスランの瞳が潤んでいた事に
ついては、優しい私はだまってあげることにした。







幸せいっぱいのザラ家新居だったが、
一部、例外があった。








レノアの命令で二人の様子を視察に
来ていたキラは外の窓で悪態づいていた。


「・・・・このバカップルが・・・・っ」



そして独り者の彼は
腹いせにそのいい雰囲気のタイミングで、

ピンポーンピンポンピンポンピンポンピンポン♪


と家のチャイムを押しまくってやったのだった。
そしてダッシュする・・・・と。


俗に言う、ピンポンダッシュだ。

それを何度か繰り返し、あげくのはてに
今宵ザラ家に泊まって行くのだった。


















                                    
 *E*N*D*













なんだこれ。

ですが、慌てふためく彼を書くのは超楽しかったですvv
(なんせ、私は受けよりリバですからね!!
<気になる人は聞いてください。>笑)


わ〜いっ!一周年です。

早いもので、このサイトを運営して一年が経ちましたねぇ・・・。

ここまでやった自分に拍手です!!
(作品は別にして。)

あと、ここまで応援してくださった皆様にも

感謝です!!ありがとうございました!!!!







 
          2006.4.1          惶月 奏(おうづきかなで)