桜が満開に咲いています。

私も咲きたいです。



とりあえず、この有害な農薬・・・
じゃなかった、アスラン・ザラを

取り除いてもらわないと、


私に春は来ないんですけどねぇ・・・。














ム。(仮)
V













v」


とか言って、抱き締めてきました。
この男、アスラン・ザラ。



しかも・・・・

しかもしかもしかもしかもしかも・・・っ

一番、人の通りが多い、
お昼の食堂で!!



言わずもがな・・・

後輩から・・・先輩達にまでいたる
女子生徒諸君の眼差しが痛い!!!

これは・・やばいぞ・・・。

アスランは、普段はクールだから
女の子にこんな事するなんて
有り得ない。

しかも浮いた噂が無かったため、
かなりのファンがいる。
(しかも過激な)


やばい・・・っ

これ以上、人が来ないうちに
撤退だ!!!


私は、即効で彼の腕を
毟り取り、無人の教室へと連行した。






そして、彼の第一声。


「・・・・ってやっぱり、
面白いんだな。楽しかったよ。百面相でv」

とあっさり、・・・・そう、
あっさり塩味で
白状しやがりました・・・!!



「本性現したな・・・っこのタラシが・・・っ」


「タラシ?俺が?初めて言われたよ。」

と、先程の
甘ったるい演技物の笑顔でなく、
黒い・・・大魔王的な笑みを浮かべるこいつ・・・。


どう考えても、こちらが本当のこいつだ。



「あーのーでーすーねぇっ!?
私で遊ぶの止めてくれません!?」

私が、いくら睨みながら彼に
詰め寄った所で、彼はびくともしない。

・・・・本気でむかつく。


「別に遊んでないさ?
ただ、周りにラブラブを見せ付けておかないと。
・・・・・・ねぇ?」


ねぇじゃない!!!

同意を求めんな!!



「・・・・・はぁ。疲れた・・っ」

マジで疲れた。
心底疲れた・・・っ。

っていうかよぉぅ。



「明日から・・いじめ受けるかもしれない。
人が結構居たからなぁ・・。」


アスランの嫌味を受けるくらいは
まだ可愛いものだ。

だが、
嫉妬の篭ったあの視線
痛すぎる。


「大丈夫、大丈夫。」

にこにこ笑って、私の背中を撫でる
アスラン。

クールな面の皮、どこで剥いできやがった・・・・っっ


「何が大丈夫なのよ。あんたは
女の子の怖さしらないんだぁ。」

しくしくと私が泣きまねをすると、
(もちろん、心の中では本当に泣いていますが。)


「・・・・・・・解るよ?
俺は洞察力くらいある。」

しれっという彼に
私の頬はぴくっと引き攣る。


じゃあ、何か。

解ってての
あえての行動か!!

そんなに私が嫌いかぁああああああああああ!!!!





「大丈夫、俺が守るから。」

と、にっこりと儚げに・・・尚且つ
真剣に私に言った姿はそりゃあ・・・・

めちゃめちゃカッコよかったですが・・・・!!

ってか、コレで堕ちない女の子はいないでしょうが!!




で・す・がっっ!!

タラシとかプレイボーイが嫌いな私。

誰が騙されるか!!!!


「守るくらいなら、最初ッから
この状況に追い込むなっ!!!
どあほぉっ!!!

ぴしっ

とデコピンしてやった。


思ったより威力なかったけど。

・・・・けっ!はずしたかっ!







「・・・・・・・・・・チッ」




ん?

今上のほうから舌打ちが・・・・っ
聴こえたような・・・

幾らなんでも、この温室育ちの
王子様がやるわけが・・・・・


「やっぱり、は騙されないか。」


うおぉおおおおおお!!
本音きました!!!



しかも、顔が悪人面になってる!!
知ってるよ!!この顔!!

学園ドラマで出てくる、
猫かぶりの優等生がイジメの首謀者
だったりするときの顔だぁああああ!!!!


マジで怖いんですけど・・・っ

てか、あんた、ソレが素でしょ!!




「だけど、まぁ、いい。
種は蒔いたからな。」

「た・・・種?」

「そう、これでは多少は
いじめられるだろう?」


はひ?

・・な・・何て言いました?



ぱちぱちぱち。

私は何度も瞬きをするが、
目の前に居る人の表情は変わらなく・・・・

頭が真っ白になった。

私は、ただこの人は私をからかうだけに私に
近づいていると思っていたのに・・・・・


本格的なイジメをするためですか!!!


「あ・・・あんた・・・私にこの学校を
辞めて欲しいわけ!?」



・・・・えぇ!辞めますとも!!

心身がいたぶられる前に!!

『負けたくない!!』なんて、そんな
根性、私は持ち合せておりません!!


すると、アスランは本気で呆れた顔をした。

いやいやいや・・・
そこでする顔じゃないと思うんだけど!!



「・・・お前は何かを勘違いしてるぞ?」

「は?」


私は、青い顔でイジメの首謀者を
見上げる。

いや!こいつだけには
弱いトコなんて見せないけど!!


「最初に言っておく。俺に頼ってきたら
命がけで守ってやる。」

「!?」


ご冗談・・・・。

と思ったが、アスランの顔が
真剣で、息が詰まる。

確かに、ここでそんな冗談を
言っても、彼にはなんの得にもならない。


「・・・・・あんたのしていることは
意味がない気がするんだけど・・・」

「そうでもないさ、俺の目的は
を手に入れること。」


ばんっと、私のほうに
アスランの指鉄砲が向けられる。


「その為に、二人の時間を持ちたい・・・・
って思うのは当たり前なんじゃないか?」

そんな事をけろっと言いのける、目の前の王子様に
立ちくらみがしてきた。

確かに、女子達のイジメがヒートアップすれば、
私はこいつに頼らざる負えなくなり・・・・

結果、こいつと四六時中一緒にいる事になる。
(どんな子でも、好きな人の前で
イジメはしないだろう。)


しかし・・・・・・・・・


「何で・・・そんな面倒な事を・・・・・」

呆れたように呟く私に、彼は黒い・・・・尚且つ、魅力的な
笑顔で当然のように言い放つ。


「最初に言わなかったか?
俺はお前が好きだと。」




はたして・・・・・

私は、この大魔王様に
勝てるのでしょうか・・・・・。









つづく。(嘘です。)






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まさかまさかの悪乗り第三弾。

かんなりん楽しいです。

アスラン・・・素敵だなぁ・・・。

とか思ってしまう私は
そろそろ末期かと思われるのですが、

皆様っ!いかがお過ごしでしょうか!?

ハイ、ギャグセンスないでぇすっ。

・・・一人でこのテンションは、
悲しいですねぇ・・・(ならやるな。)






2006/08/15  惶月 奏(おうづきかなで)