ピンク色の桜が

はらはらと散っている。


桜は、春の代名詞で・・・

桜はピンクだから、


春は恋の季節・・・なんて
言われているのかな?

・・・・まぁ、そんなもん、今の
私には全く関係ないですけど。


えぇ!全く!!








ム。(仮)W











かぽっ



「うっわ〜いっ」

私は思わず重低音で、
そう呟く。


ここは、靴箱。ちなみに朝です。

今、靴箱を開けたわけですが・・・

そこにあったものは、
私のシューズ。

えぇ・・・!
それは普通!!

普通ですが・・・・・!!!


この・・・
溢れんばかりの
押しピン
はどうしてくれよう・・・・・・!?
(がくがくがく・・・)

確かに、これだけあれば、
間違って履く・・なんてことないだろうけど。
(ていうか、履けない。

なんだか・・怨念をすさまじく
感じます・・・・・!!!!


これも・・・これもこれも・・・
あの
アホラン・ズラのせいだあぁあああああああああああ!!!!



アスランとの、食堂事件が
あってから、一日目。


朝っぱらからいじめられてます。



うぅ・・・っ

一体私が何したって言うのよ!?


そんな私の叫びとは裏腹に、
今日も桜散る青空です。




なぁんてモノローグつけてる場合じゃ
ないっつーねん!!



とか・・・一人ノリツッコミは
空しいよ・・・。





・・・って貴女?」

「?」

不躾に掛けられた声に
私は振り返る。

えぇ・・・そりゃあ、もう
嫌な予感を渦巻かせながら!!!


そして、やはりそれはご名答!!
だったらしく、


可愛らしいお嬢さん方が
5人もいらっしゃいましたよ!!


どう考えても上級生。
そして、
考えなくてもアスラン親衛隊の人たちだ。




「あらぁ?アスラン様が入れ込んでいる・・・
とお聞きしたから、どれほどのお嬢さんかと思えば・・・・」

「うふふ・・・どうせ、こちらのお嬢様が
不躾にも、アスラン様に付きまとっているのですわ?」

「そうですわね・・・アスラン様は
お優しいから・・・・・」


あぁ・・・
この方達はアスランの
どこをみて
そんな事を言っていらっしゃるのでしょうか・・・・?

と、本当に切実に思いましたとも・・・・!!



「あの・・ですね?先輩方・・
私は、
全く!全然!本当に、これっぽっちも
アスランなんかとは・・・・・・・」

「「「「「”アスラン”!?」」」」」

ひぃ!!

一気に声を揃えて、しかも
顔を般若のように怖くして叫ばないでください!!


「ま・・・まぁ!し・・信じられないっっ!!」

「呼び捨てだなんて!!」

「私達だって様をつけているというのに!!」

「これだから庶民は!」


多分、いいところのお嬢様たち
なのだろう・・・。

きぃーとハンカチを噛んでいる。


あの、完璧引くんですけど・・・。

ていうか、アスランもアスランなら
ファンもファンだわ・・・。


「いや・・み、皆様方っ・・・お・・落ち着いて・・・・」



?何やっているんだ?」


ひくっ

後ろから聞こえた声に
私はびくっと背中を揺らす。

この声は・・・・・・・・
悪魔の声!!

・・・・・・・・・もとい、アスラン・ザラ。



「「「「「きゃっvv」」」」」


そして、またもや
5人同時に歓声をあげるお嬢様達・・・



「何をしているんです・・・?」

しかし、それとは対照的に
アスランは碧眼を厳しく光らせる。


「えっ・・・!?・・それは・・・」


に因縁つけないでもらえますか?
俺達が付き合っているのは本当なんですから。」


ぴしっ

私は思わず固まる。

・・・・な・・なんて言いやがった・・?
この野郎・・・・っ


しかし、固まったのは
私だけではなく・・・・


「「「「「・・・・・・・・っ」」」」」


5人のお嬢様方も
顔を青くさせていた。


「あの?まだ何か?
早く消えてほしいんですけど。」


アスランは、何気ない顔で
しかもあの素敵ボイスで、つーんっと言いのける。

その言葉に、かなりショックを受けたのか、
ばたばたばたっと足早に逃げていった。

・・・そりゃそうだろうよ。

今さっきのアスランの瞳は
あきらかに軽蔑の眼差しで怖かった。

親衛隊の人たちはアスランを溺愛
しているだけにショックだっただろう・・。

とか、私が哀れんでしまうほど
先程のアスランは冷たかった。





「・・・・・・・・性悪・・・・ッ」

きっと睨むと、この男は
すっとぼけた顔をした。



「あれぇ?おかしいな、俺の予想だと、
涙を浮かべながら
『怖かった・・っアスランっ!』って
抱きついてくる・・なのになぁ。」


「・・・・・・・・・・」

呆れてものも言えない。

その自分に都合のいいように考える
花の咲いた頭をどうにかしろ!!!



「元凶が何をおっしゃってるの?
しかも最初ッから見てたくせに!!」

「あ、バレテタ?」

「当たり前でしょうが!!あんな
タイミング良く出てこられるかっっ!!」

「・・・・・・おかしいなぁ、女の子なら
そのシュチュエーションに酔っちゃうのに。」


あぁ・・・・
むかつく!!


・・・何でも自分の思うようになるって
思うその神経が気に食わないっ!!


「何でも欲しいものが手に入る
と思ったら大間違いなのよ!!!」

私はそう言捨てると、
教室の方へと足早に移動する。

そしてやっぱり彼はついてくる。


「えぇ〜?だってお金で
ほとんどカタがつくし〜」


そんな事をむかつく口調で
言うアスラン。

本当・・・むかつくなっっっ!!!


「へーへー、それはようござんしたっっ!!」


「・・・・・・・だけど・・・・一番欲しいものは
いつも手に入らない。」




アスランのトーンの低い・・私に聞こえるか
聞こえないかの声に、私は思わず足を止める。

今のは・・独り言?


振り返ると、沈んだような
顔の彼がいた。

その彼は、先程の雰囲気とは
まるで別人で・・・・


「・・・・・なんか・・・沈んでる?」

思わず私がそう聞くと、ふっと
アスランはむりやり微笑んだ。


「・・・・・アスラン・・・・・・・・・?」

そんな彼に、思わず
私も心配になる。

「・・・・・・・って・・・・」

「うん?」

「・・・弱みを見せるような感じに
弱いのな、
母性本能ってヤツ?

にやりと笑った彼の顔は、
先程の憂いなど全くなく・・・・・


「だ・・・騙したわね・・・・っ!!」

「えぇ?別に騙してないけど?
俺的には、の攻略法が一つわかって
得したけど。」

とぬけぬけと言いやがるアスランに
の機嫌は悪くなった。


「あんた・・・大嫌い。」

「いつまで続くかな?その強気。」

「・・・・っ・・・・お前もなっ!!・・・っていうか・・
あんた勝手にこ・・・恋人だなんて言ったわね!!」

「事実だから。」

「首絞めたろかっ!!!」

は、アスランの首に
手をかける。

どう考えても冗談ではない。

だが、アスランは余裕の笑みを浮かべる。


「密着してくれて、嬉しい所だけど・・・
こんな公衆の面前で良いのか?」

「え・・・?」

「噂に拍車かかると思うけど・・・・」

ひぃぃいいい!!

私は勢い良く飛びのいた。

そして、周りを恐る恐る見渡すと・・・・・


人だかりが・・・!!



ぐいっ


「!?」

「あ・き・ら・め・ろv」

アスランは、私の肩を抱き寄せ
にっこりとそう言い放ちました。



い・・・嫌だぁあああああああああああああああ!!!!!!





つづく。(嘘です。)



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まさかまさかの第四弾。

悪乗りしすぎ。なんだこれ。

皆様、おっひさ〜でございます。
惶月です。


これ書いたのは8月らしんですけど、
UPするのは4月です。

どゆこと!?

ですよね(笑)


あ〜・・・ネット環境があればなぁ・・・。(涙)




     2006/08/22  惶月 奏(おうづきかなで)