一難さってまた一難・・・・という言葉が

         あるけど、

         まさにその言葉がぴたっと

         きすぎている・・・・・・

         と思わなくない今日この頃です。














                  ビター・オア・スイート?#8











         「あ・・これおいしい・・・・。」

         「えっ?本当!?」

         「・・・うん・・・・。」




         チュンチュンチュン・・・・・・・
         ざわざわざわ・・・・・・・・・・

         とっても素敵な朝。

         聴こえるのは、心地よい、鳥の声と風の音。
         かすかに聞こえる蝉の声が夏の訪れを知らせている。


         そんな中、満面の笑みでそんな(無自覚に)甘い会話を
         交わす2人。


         
         今日も穏やかな(?)2人の一日が始まる。



         しかし、今回はちょーっと違った。


         そう、後から思えばこれは嵐の前の静けさ・・・・と言う。




  


              









         ピンポーンピンポンピンポン♪


         けたたましく鳴り響くチャイムに
         アスランは思わず眉を寄せる。

         「・・・・・・・・・・・・・・・」
 

         がたっと椅子を引き、はいくつか部屋を横断しないと行けない
         玄関の方向を眺める。


         「あれ?お客さんかな?」

         「あ、俺出るよ。」

         「えっ?いいの?」

         「うん。は食べてなよ」
         


         とアスランはフォークを置き、玄関へと向かう。











         「・・・・ったく・・・・・・・・朝っぱらから何だよ・・・・・・・・・ッ」


         折角、
いいムードだったのに!!!!!(というのが本音)


         とかとかブツブツ言いながら玄関へと足を運ぶ。

         はっきり言って、ここに来てから客人は皆無で
         滅多に2人の邪魔をするものはなかったのだ。
         (それが親達の狙いなのだけれども)


         なのに滅多にならないいいムードの時に
         チャイムなどなったら苛立つのも仕様がない・・・・というもの。

         

         「はぁ゛い」

         がちゃっ


         滅茶苦茶不機嫌な顔と声と共にドアを開ける。

         しかし、次の瞬間、アスランは固まる事になる。


         「・・・・・・・・・・・・・・・・へ?」



         「おはよう、アスラン?ずいぶんなお出迎えだねぇ〜」

         と目を半眼にしながら玄関に仁王立ちで佇む少年。
          
         そう、ここに居るはずのない、彼の幼馴染。



         「き・・・・・・キラッ!?」


  














          「へぇ〜・・・・さんっていうんだぁ・・・・。」

          「はい、・・・えっとキラさん?」

          「あはは・・・いいよ『キラ』で。」

          「そう?じゃあ、『』でいいよ?」

           
          ・・・・とかいう2人の自己紹介タイムを不機嫌な表情で
          見詰めるアスラン。


          なんだか・・・・・・こう・・・・蚊帳の外っていうか・・・・。
          なんか知らないけどが他のヤツと話すのが
          気に食わない・・・。

          相手はキラなのに・・・・・・・・・。

          俺、実はかなり独占欲強かったんだ・・・・・
          知らなかった・・・・・・。

          とかアスランは一人思いながら
          溜息混じりに髪の毛を掻き毟る。


          
          「どしたの?アスラン?滅茶苦茶不機嫌な顔して?」

          とキラが紫の瞳を楽しそうに細めながら
          アスランにそういってくる。


          「なっ!!別に俺は・・・・・・・・・・・ッ」


          と顔を真っ赤にさせ否定しようとするが
          と目がばちっと合って言葉に詰まる・・・・・・。

        
          (キラ・・・・・・・・・・・わざとだなっ・・・・・!)


          

          「あ・・・・・」


          とはふと気づく・・・・・・・、

          そっか・・・・!
          そうだよね!
 
          折角、友達が来てくれたんだもの!
          
2人っきりになりたいのね!

          あぁ・・・・・なんで気が回らないかなぁ・・・私・・・。

          

          とか勝手に解釈して、一人納得する

          
          でも、ヤキモチなんて・・・・・
          意外と可愛いところあるんだなぁvvアスランvv

          キラ・・・可愛いしなぁ・・・・・。
         
          幼馴染とか言う話しだし・・・・。

          あぁ・・・でもこの2人の幼年時代・・・・
          きっと、それはもう
べラボーに可愛いんだろうなぁ・・・vv

          きっとさ!

          きっとさ!


          はい!妄想開始!



         
 『あすらぁん、待ってよぉ』の脳内でのちびキラ)

          
『遅い。置いてくぞきら。』の脳内でのちびアスラン)

         
 『・・・・・・・あすらんが歩くのが早いんだよぉ』の脳内でのちびキラ)

          
『全く・・・・・、ほら・・・・手。』の脳内でのちびアスラン)

         
 『!・・・・・うわぁぃっ!・・・・・えへへ・・・・』の脳内でのちびキラ)


          ・・・・・・・・・・・・・・みたいな。


          

          (・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・【妄想進行中】・・・・・・・・・・・・・)


          
いいっ!!(何がだ)






          
          「・・・・・?」


          急に顔をきらめかせるにアスランは不信そうな
          顔つきでをこっちの世界に呼び戻す。


         
          「え?・・・・あぁ・・・ごめんっ!!そうだよね!そうだったよね!!」

          急に
お花を飛び交わせてアスランの方を振り向く

          「「?・・・・・は?」」


          「ごめんっ!!気づかなくて!!私ちょっとお茶淹れてくるね!!」


          とくるっと一回転し、キッチンへと飛ぶ勢いで
          駆けていこうとするが・・・・・・・・・・・・・・


          
がしぃっ!!

          「へ?」

          急に思い出したようにはこちらへユーターンし、
          物凄い力でアスランの両手を握る。

          
          
「ごゆっくり・・・・・・・・・・・っ」



          その姿は輝いていた・・・・・・・・・。











           「・・・・何なんだ・・・・・・・・・?」

           アスランはキッチンへとスキップして消えていった
           を呆然と眺める・・・・。


           (しかし・・・・・手・・・・・・・・・・・・・・。)

           アスランは先程握り締められた手をやや頬を
           染めながら眺める。


           
「うわーい、手握られちゃったぁvvv」


          
 ずささささっ


           キラの唐突的な言葉にアスランは思いっきり
           後ずさる。

           
           「・・・・・って感じ?アスランの心境。」

           「〜〜〜〜〜〜〜っ」

           アスランは顔を真っ赤にさせてキラを睨むが
           キラの方は楽しそうにくすくす笑うばかりだった。


           「でもさ、ちょっと驚いちゃった。だってさ婚約破棄して帰ってくる
           ・・・・・・・って言ってたのに、なかなか帰ってこなくて・・・・
           それで、様子見に来たらこれだもん。」

 
           「・・・・・・・・・・・・・・」


           アスランは黙ってキラの話を聞くしかない。

           もちろん、最初はそのつもりだったのだから。


           「でも、そっかぁ・・・・・あのアスランに好きな人かぁ・・・」

         
           「・・・・・・・・・・・・何が言いたいんだキラ・・・。」

           「べっっにーーー?まぁ・・・ガンバッテ。」





           「・・・・・・で?何時ごろに帰るんだ?ここあんまり電車とか通ってないぞ?」

           「何?そんなに追い返したいの?」

           「別にそんなことは・・・・・・・・・・」




           とあからさまに上擦るアスラン。

           別にキラが嫌いなわけじゃないし、
           むしろ、一番の親友だ。

           だからこそ、早く帰ってほしいのだ。

           誰よりの
アスランの思考回路を知っているキラだからこそ
           いてもらっては困るのだ。

           の前で何を言いでかすか解らない・・・・・・。

           (・・・本当・・・心臓持たない・・・・。)


           もちろん、そんな幼馴染の思いもばっちりキラは
           解っていて・・・・・・・・・・・・

          
           「ご心配なく。車で来ました。それに
泊まっていく予定だからv」

           「なっ!!」

           「しばらくお世話になりますvアスラン?」


           キラはいつも冷静な滅多に見れないあわてっぷりなどを
           面白がってかなり悪乗りしていた。


           (だって・・・こんなアスラン珍しいし・・・・面白いんだもんv)

            
           アスランの心臓大ピンチであります。


           








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                          はい。・・・・・キラくん登場です。
                          黒くない黒くない黒くない(暗示)

                          人の連載夢くらい大人しくしてくだせぇ・・・・!!


                          純白キラが書いて見たいものです・・・・・・v


                             2005.7.21 惶月 奏(おうづきかなで)