どうしてこのような事になったのか・・・・



          エンドレスにそんな事を・・・

          延々と・・・・

          延々と・・・・


          そんなことを思っても・・・

          考えても・・・・



          もう・・・完全に無駄なのでしょうけれど・・・・・。











          ビター・オア・スイート?#18 











           朝。

           このド田舎で滅茶苦茶浮いている洋館の
           外はまだ朝なのです。


           洋館の中のリビングのテーブルに置かれている
           料理だって、まだ食べかけの朝食。


           なのに・・・何故か・・何故か
           こんな朝っぱらから・・・・な二人がいました。(その言い回しは・・)








           「・・・・・・・・っ!!マジで・・マジで・・冗談じゃすまないから!!」


           「ふっ!何が『冗談じゃ済まない』よっ!!
           ・・・あんだけ豪語しといて、情けないわよ!!
アスランッッ!!」


           「情けないとか・・そういう問題じゃなくて・・・・」

          
           と押し、押し倒されている二人の男女。

           しかし・・・・よくみかける場面だけれども
           二人には、かなりの問題があった。


           それは・・・

           押し倒されている方が男で、押し倒しているのが女だという事。

           


         
  「・・いい眺めだわvvねvアスラン♪」

           とご満悦のがアスランを見下ろすと
           今にも泣きそうな彼がいて・・・・・・


           はその事に満足した笑みを浮かべた。 




           
これよ!!!これっっっ!!!
 

         私が愛し求めてたのは、この立場ッッ!!!

           こう・・・泣きかけっつーかっ
          
           困り果てたような顔が滅茶苦茶可愛い・・・・・vv
            (いい加減、その犯罪的な思考に気づけ)


           
          
 「あぁ・・vvここから見る我が君も
           なかなか美しくて、素敵よvv」




           の思考は
絶好調である。


           「・・・・そりゃ・・どうも・・・・」
            
           しかし、アスランは、気が気ではない。


           「はぁ・・・もうっ釣れないなぁ・・・!
           
我が愛しのマイハニーはっ」 

           「・・・・・解ったから。・・・俺が悪かった。
           ・・・だから退いてくれ・・・・・。」

           「・・・・つまんない・・・。」


           
赤くもならないし、反論も無い・・・
           そんなアスランには頬を膨らます。


           「・・・・ハイハイ、詰まんなくていいから・・・・」

           しかし、そんなに耐えるアスランに
           は溜息をつき、

           「解ったわよ、じゃあ・・・これだけ・・・・」
           
           と、諦めたように呟き・・・・




           ちゅっ

           と軽く、アスランの唇に自分の唇とくっつけた。

          
           それには、さすがの
           アスランも緑の瞳を見開く。


           
「・・ご馳走様☆」

           その様子に大満足した
           そう言って、起き上がろうとしたが・・・・・







           
がっっ

           「!?」

           が瞬きもする暇もなく
           世界は反転し、

           上にはアスラン・・・・・。

           つまり・・・・・


           (・・・何なの・・・?この状態は・・・・・)

           とは冷や汗を垂らす。

           そう、形勢逆転、逆転ホームラン。

           は、アスランに逆に押し倒されていた。

        
           「・・・・・・が・・・・悪いんだぞ・・・・」

           絞り出すように、そう呟くアスラン。



           (なんか・・・アスランの後ろにド黒いオーラが
           あるんですけどっっ)



           「な・・・なにがよ・・・・・っ」


           「・・・忘れてない?俺も男だってコト。」

        



           ぞくっ


           アスランの言葉に反応するように
           そんな感じに体が一瞬震えた。

           あぁ・・これは、あれだ・・・・。

          
           体の本能が危険信号出すってやつ・・・

           へぇ・・・こんな感じなのかぁ・・・


        
  って!!私感心してる場合じゃないって!!


          
           
           「アスラン〜〜??いくら顔が美人だからって私だって忘れないわよ??」

           と茶化してみるが・・・・・

           「そういう意味じゃないって解ってるくせに・・・
           なんなら、
なり具体的に説明しようか?」

           「すみませんっ!いいですっっ!!ごめんなさいっ!!」

      
           アスランの言葉から0.1秒もあけず
           は謝る。


           しかし・・・・・・


           誰だよ・・
誰だ!!

         
この人!!!

           普段のアスランなら・・・
           いや、以前のアスランならこんな
恥ずかしいセリフとかサドっぽい
          振る舞い
は出来なかったはず!!


           なのに・・・・

           なのに・・・・・


           
ここまで短期間で変われるってありっっっ!?
             (いい加減自分の影響だという事に気づけ)



           「・・・・だけどさ?・・アスラン??」

           「・・・なんだ?」
         
           「なんで、今私達こんな状況になっているのかしらね?」

           と不思議そうに寝かされている床の上で
           首を傾げる彼女にアスランは思わず言葉に詰まる。



           「なんでって・・・・・」

           
           「もともとの発端はなんだったっけ・・・・」


           と押し倒されていながら、ううむ・・・と
           腕を組んで考えだしたにアスランは脱力する。


           どうして、この状況で、そんな事を
           考え出すのだろう・・・この少女は・・・・っ

         
           「あのさ・・・?・・・状況解ってる?」

           と張本人であるはずアスランだが問わずには
           いられなかった。
      
           「嫌だなぁ。解ってるよ。私の
貞操の危機?みたいな?」

           「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


           はっきりと現状を述べてしまう
           さすがの黒バージョンなアスランも何と言っていいか
           解らなく黙るしかなかった。


           しかし・・・・
    
           生来、アスランもこの少女に負けないくらい
           負けず嫌いな為、ここで黙るのも癪で・・・・・


           「・・・何?解ってて抵抗しないってことは
           いいってこと?」


           とわざとの顔に近づけて
           囁くようにいってみる・・・・・

           もちろん、が負けること期待して・・・
           (勝ち負けじゃない気がするが・・・)

           が、しかし・・・・・・



           「・・・・・・アスランが望むなら?」


           「・・・・・・っ」

     
           とすんなり返してくる婚約者には完敗であり・・・



           そりゃあ・・男ですから?

           ここで引くのもつらいが・・・・・


           (このまま流されたら・・・順番飛び抜かしちゃうからな・・・)


           几帳面な性格ゆえの為か、ただ単に甲斐性なしなだけか(酷)

           はぁ・・・・・とひとつ溜息をつき体を起こそうとした・・・・・・・・・


           その時。



           がちゃんっ

           リビングの傍らのドアが開く。


           その不意の事に、とアスランが
           
自分達が、どんな格好をしているのか考えずに
           そちらへと視線をやると・・・・・・


           見事に固まっている
           アスランとの両親・・・つまり両家の親が
           いて・・・・・・。






           
          
 「「まぁvv」」

          
 「「あっ・・・アスラ〜〜〜ンッ!!!」」


           と母と父の違いを垣間見たのだった。


         


           
               


       

      ビター・オア・スイート?#18



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                         なんなんでしょうね?(聞くな)



                             2005.12.11.  惶月 奏(おうづきかなで)