アスランのこと好きになって、

         アスランに告白されて、

         アスランと両思いになって、

         アスランが急に白から黒くなって・・・・・(え)


         そんな目白押しな日々に

         あたふたしながらも、幸せだったから・・・・
       
         私達は安心して、忘れきっていたのだ。



         そう、考えてみるべきだった。 


         気づくべきだった。



         今日が、記念すべき約束の同棲一ヶ月目だと。













      ビター・オア・スイート?#19 












          田舎にかなり浮いている洋館には、
          
          何故か、正座させられている一人の少年がいて・・・・・



          「・・・・・・お前の言いたいことは分かった・・・・・・・・・」

          「「・・・・・・・・・・」」


          静かに二人の言い分を聞いた
          アスランの父はそう呟く。


          「しかしっ!!いくらお互いの気持ちが通じたから
          と言って・・・・!!段取りと言うものがあるではないか!!」


          と次にの父が正座しているアスランに
          詰め寄る。


          それに、アスランはいちいち頭を深々と下げるしかなく・・・・



          「ちょっとお父さん!!!アスランいじめるのやめてよねっっ!!」


          とは正座しているアスランを庇うように
          アスランの前に座る。


          「い・・いじっ・・・!!お父さんは
          お前の事を心配してだな・・・っ!!」

          「心配してる?冗談言わないでよ!!
娘を男と住まわすって事は
          
そういう事前提じゃないっ!!」

          「な・・・っ!!」

          あまりのの言動にの父は
          言葉もない。



          いつからこんな娘に育ってしまったのか・・・・

          いや、元からだけども・・・・。

          それでも、そう言って泣いてすがりたい衝動に
          駆られた。
           

          そんな二人のやり取りに、不本意ながらも
          アスランはの父に同情した。

        

          「・・・・・いや、嬢・・・・しかし・・お父上の
          いう事にも一理あると・・・」


          「・・パトリック殿!!」


          と自分に来た助け舟にの父は
          顔を輝かせるが・・・・・
             
          
          「いいえっ!!一理も一円もありませんっ!!
          それにお言葉ですが小父様も
世継ぎが欲しい前提
          こういう事を発案なさったのでしょう!?」

          「・・・・・・・・」

          それに、アスランの父も黙るしかなく・・・・・・・


          アスランはただただ座ってそのやり取りを聞くしか
          出来なかった。

        
          「ふふふ・・・・あなたの負けみたいね・・・」

          とアスランの母は、アスランに似た容姿で
          くすくす笑う。


          「ごめんなさいねぇ・・レノアちゃん。
          こんなジャジャ馬娘で・・・・」

          の母もくすくす笑いながら
          一応は謝る。


          「いいえ、とても可愛いわ?
          アスランが好きになるのも頷けるもの。」

          のほうを向いてにこっと笑う。

          それには不本意ながら
          見惚れてしまった。

          (顔はアスランに似てても
          性格は全く違うんだなぁ・・・・・綺麗だけども。)





          「でも、アスラン?」


          しかしアスランの母は、今度は、に対したような
          微笑など微塵も無く厳しい顔でアスランに視線をやる。           
 

          「あれだけのことをしたってことは
          ちゃんと責任を持ってのこと・・・・でしょうね?」


          それに、アスランは少しびくっとしながらも、




          きちっと、母の目を見て・・・


          「はい、もちろんです。生涯・・・彼女と添え遂げるつもりです。」


          そう、はっきり言い切ったアスランに
          両家の母はにこやかに頷いて・・・・

          一方の父は驚き、
          一方の父は複雑な顔をしたのだった。

 

          それでいて、一方の本人は・・・・・・


          不本意ながらも、そう言い切った我が婚約者に 
          見惚れていたのだった・・・・・。



                   









      ビター・オア・スイート?#19



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                           なんでぃなんでぃ・・・・・
                           って心情ですよ。奥さん!(え?


                           とりあえず、アスランって
                           かっこいいなぁ・・・と。(笑)


                             2005.12.11. 惶月 奏(おうづきかなで)