新しい事って、

           誰でも最初は怖い。


           だって、全てが未知数なんだもの。

           不安が無いわけじゃないよ。


           だけど、貴方がいてくれるなら

           怖いものなんて、ぶん投げちゃうんだから!!          












               ビター・オア・スイート?#20 









           都市部の閑静な住宅街。
           そこには、お金持ち達の家が配列するわけだが、

           その中でもひときわ目立つ、大きなお屋敷があり、
           そこには、知らぬものなどいらぬ
   
           ザラ邸が堂々と聳え立つのだった。

         


           「「み・・・・三日後・・・ですか・・・・・?」」




           アスランとの言葉はいい感じにはもった。
           さすがは婚約者とでも言うべきか・・・・。


           「そうv」

           しかし、おっかなびっくりな二人の表情とは
           違い、対面するアスランの母であるレノア夫人は
           にこやかに肯定した。


           「なにか問題が?」

           「も・・問題って・・母上!!あまりに急すぎるのでは・・!!」

           「あら?生涯添え遂げる覚悟は当に出来ているのでしょう?
           ならば、問題は無いわ?」

           「・・・・・・・・・」


           その言葉に、アスランは黙るしかなく。

           さすがのもそれには反論の術を持たなかった。


           実は、あの一ヶ月のお試し期間を
           終えて2日。

           もアスランも一旦家に戻ったのだが、
           急遽、がレノア夫人に呼び出されたのだ。


           しかも、その呼び出し内容がとんでもないもので・・・・

           
           「えっと・・・それは・・婚約パーティーとかでなく・・・?」

           とはもう一度確認する。

           もしかしたら・・・なにかの聞き間違いかもしれない・・・。






           が、しかし。


           「えぇ。違うわ、ちゃん。三日後に
           
二人の結婚式を挙げるの。」


           「「・・・・・・・」」

           確認も空しく、レノア夫人の言葉は変わらない。


           「あら?嫌かしら?」

           ときょとんとしたレノア夫人の問いかけに、


         
  「「いいえっ!!!」」

           と二人揃ってソファーを立ち上がる。

           その事に、二人は顔を合わせ
           顔を赤らめて座る。



           それをレノア夫人はそれを微笑ましそうに眺めた。

            
           「・・・・・・だってねぇ?アスランッたら、帰ってきてちゃんと一日
           離れただけで、無意識に溜息はつくし、いつも心ここにあらずだし・・
           うちの人が急な婚姻を認めるくらい酷いものだったのよ?」


           レノア夫人は手を頬に当てながら
           溜息を吐く。

           その言葉にアスランは気まずそうに
           赤くなって俯いた。


           「今日だって、ちゃんが来るって知ったら
           本当に嬉しそうにしちゃって・・・・・」
  

           は隣に座っている婚約者に
           目をやる。



           「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
 
           (どうしよう・・・嬉しすぎる・・・・っ)

           とはいつもの調子でアスランに抱きつきたい
           衝動に駆られたが、やはりお母様の手前だし・・何とか食い止めた。



           「・・・・やっぱり、ちゃんはもう少しゆっくりがいい?」

           優しくレノア夫人はの顔を覗き込む。

           それには、ぱっと前を向き・・・・


           「いいえ。私は今すぐでも構いませんわ。」



           はっきりと言い放った。

           


           

           
          
          

           「・・・・・・・、本当に・・・よかったのか・・・?」

           アスランの部屋で黙々と三日間の
           スケジュールに目を通すにアスランはそう尋ねる。

           
           「何が?」

           はスケジュールから目も離さずに
           そう聞き返す。


           そのの返答に、

           アスランは少し目を泳がせた後、
           意を決したように、が座っているソファーの隣に座り、


           「・・・だから・・・っ・・・俺・・達の・・・結・・婚・・・の事・・・だよ・・・。」


           とぼそぼそと顔を赤らめながら
           そう言うアスランにはふっと笑いながら顔を上げる。

           「・・・・何?アスランはもう少しゆっくりのがよかった?」

           「え?」

           「アスランから言いにくいなら、私から
           小母様に話すけど?」

           とレノア夫人に渡された三日間のスケジュール
           をおきながらアスランにそう微笑んだ。

           
           その言葉に、アスランは眉を潜めた。

         
           「・・・・なんか、俺のほうがとの結婚に戸惑ってるみたいな
           言い方じゃないか。」


           「・・・・・・・・・違うの?」


           「違うっっ!!!だから・・・っ・・母上も言ってただろう!?
           俺は・・・と一日離れただけでも・・・落ち着かなくて・・・・っ
           それで・・・・っ・・・だから、それは心外だっっ!!」

           と顔を真っ赤にして詰め寄るアスランに
           はぷっと吹き出す。


           「ふ・・あははははっ・・本当・・アスランってかわ・・可愛いわね・・っ」

           と思いっきり笑っているにアスランは
           最初こそキョトンとしたものの、からかわれていた事が解り
           不機嫌そうに顔をゆがめる。


           「ッ!!俺は・・真剣に・・・・・・」

           しかし、アスランの文句が最後まで紡がれる事はなかった。

           そう、いつもの如く急に、が抱きついてきたのだ。





           「ちょっ・・・!」

           口では非難するものの、顔は真っ赤で
           ・・・そしてどこか嬉しそうなので非難になっていない。

           しかも、をひっぺはがそうともしない。

           なのだから、も全く離れようとしない。



           「ねぇ・・アスラン?私もアスランと一日離れただけで
           凄い寂しかったのよ?」


           「・・・・・・・・・・・・本当か?」


           「ん。・・・・だからね、そりゃあ・・かなりのスピード結婚だけど・・・
           離れたくないんだもの。仕方ない。」


           「・・・・・・・・っ」

           



           「・・・アスラン・・凄い心臓の音・・・・」

           くすくす笑うにアスランは

           「・・・っるさいっ・・・!!」

           と乱暴に言いながらも、の腰に
           手を回して・・・・・・・・・・


           随分、長い間二人は抱き合っていたのだった。
           









      ビター・オア・スイート?#20



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                   は・・・恥ずかしい・・・・///
                   恥ずかしすぎる!!!!
                   
                   いや・・・自分で書いといてなんだよ?
                   ッて感じですけど?

                   それでも、テレながら書いて、
                   家族にヘンな目で見られている惶月ですけど?

                   それがなにか?

                   いや!じゃなくてですねっ!!(かなり混乱中です)

                   とりあえず、・・・アスラン最高!ラブラブ最高!


                       
                    2005.12.11. 惶月 奏(おうづきかなで)