結婚式が明日と迫った今日。

          忙しいはずの今日・・だったのだが・・・・。

          何故か、二人がお試し期間として過ごした
    
          どッ田舎の超浮いている洋館でなぁ〜ごやかに過ごしています。









          


               ビター・オア・スイート?#23


          







          「・・・ねぇ・・アスラン?」

          リビングのソファーに寝そべっていた
          向かい側に座っているアスランに話しかける。



          「ん?何だ?」

          「小母様の意図が解らないんだけど・・・・」

          スケジュールを立てた
          本人である、アスランの母の事を思い出す。


          今までは、三日間で結婚式の準備!!・・という
          途方も無いほどの過密すぎるほどの過密スケジュールだったのだ。


          なのに・・・なんだろう・・・・。

          このゆったりな・・・一番忙しいはずの
前日は。



          「悪いけど・・・息子である俺にも全く解らない。」

          とアスランは情けなさそうにこたえる。

          それを合図に二人は同時に溜息を吐いたのだった。 


          しかし・・・・・


          
「あっっ!!」


          と突然、が叫ぶ。

          それにアスランは目を見開いて、
          を見る。

          「ど・・・どうした・・・?・・・・!?」

          「そういえば・・・・っ・・・あっ・・・あったあった・・・!」

          はそんな事を口走りながら
          自分の鞄を漁る。


          そして、一通の白い封筒を出す。


          「何だ?それ・・・・。」

          「あのね、小母様と二日前会ったときに、
          これくれたの。・・・・なんか・・・
『わけが解らなくなった時に
          あけてねvそれ以外は開けちゃ駄目よ?』
・・・って。」


          「・・・・・・・・」

          我が母ながらに意味がわからない・・・・。


          「開けて・・・・・・いいかな?」

          はアスランに一応尋ねる。

          「いや・・・俺に断る必要は無いと思うけど・・・
          その話からいくと・・・・多分・・今が開ける時だと・・・思う。」


          その言葉には頷き、

          「そうよね、・・・・あけるよ・・・。」

          とまるで爆発物のように慎重に開ける

          アスランもの手元をまじまじと見詰める。



          「・・・あ・・手紙だ・・・。」

          「あ・・・本当だ・・・・。」

          
はーーーっと二人は一気に安心する。

          いや、どう見ても手紙だから。

          ・・・・と残念ながらつっこむ人がいなかった。



          アスランは、の隣にちょこんと移動すると、
          二人は一緒にその手紙を黙読する。
 


         
 『  Dear ちゃんv  ついでにアスラン。     』




          
((ついでかよ!!))

          二人は同時につっこんだ。
 
          しかし、二人同時に読む事を推測しているとは・・・
          さすがだ・・・お母様・・・・!!




          『 これを読んでるってことはやっぱり
            訳がわからないのね・・・。

            まぁ・・・それもそうよね。
            ごめんなさいね。この2日間いそがしかったのは、
           
            この日・・つまり、結婚式前日をフルに使う為なのよ。  』


          
          ((・・・・ますます意味がわからないんですけど・・・))




          『  つまり、結婚前に滅茶苦茶甘いひとときを
             楽しんでもらいたいと言うか・・・・・・。

             あなたたちは、そんなに意識してないかもしれないけど
             今日で、
”恋人”・・・という立場は終わりなのよ?

             だから、いい思い出を作ってもらいたいのよ。   
  』






          「なんかさ・・・なんだかなぁ・・・って感じよね・・・。」

          「・・・あぁ・・・・」





          『    というわけでv
               明日の8時に迎えの車行かせるから。

               あま〜〜いひと時を楽しんで頂戴ねvv  』




       
          「・・・・・・アスラン・・・・小母様ってこんな人だったんだね・・・・。」

          「・・・まぁ・・・・な・・」


          アスランもどうフォローしていいのか解らない。
          
          この文面からいけば、にでさえ負けず劣らず・・・って
          感じだ。

          
          「・・・あ・・なんか・・まだ書いてる・・。」

          との言葉でアスランもと一緒に手紙に
          視線をおとす。



          『     追伸:

                ちゃん?ちゃんとご両親には了解取ったから
                いくとこまでいってOKだからね。

            

                あと、アスラン?

                ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
頑張りなさい。         』



         
 「「・・・・・・・・・・・・・・っっっっ////」」




          なんだ!この
文面はっっっっ!!!



          二人は、真っ赤になって黙る事しかできなかった。

          とりあえず・・・・・・・・・



          ( 頼むから、
結婚式前日に、気まずくなる事を書くのは
           
止めてくれ・・・!!

           ・・・・というか、
 
           いまから明日までどう
切り抜ければいいんだよ・・・! )



          とかいう、息子の声は
          母には全く持って届かなかったのだった。
                

        

         
 

     
                
           



      ビター・オア・スイート?#23



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                   ・・・・・・・・これは・・いいのでしょうか?

                   ・・・・・・・皆さん・・・どうか・・・見捨てないで・・!!

                   というか・・引かないで・・!!!!



                    2005.12.27. 惶月 奏(おうづきかなで)