おかしい・・・・・。

          そう、この頃おかしいのだ。

          私の心の王子様であるあのお方・・・・。

          アスラン王子のご様子が。





          ≫≫≫≫≫≫
      

          おかしい・・・・・。

          そう、この頃おかしいのだ。

          自分が。俺が。

          はっきりしないのは嫌だから、
 
          解明しようを思うのだが、なかなか答えは出てこず、

          解明不能な気持ちだけが募っていく・・・・・・・・・・・・・・。














                 ビター・オア・スイート?#6
  
















          「あーすらーん?起きてーーー?」





          チュンチュンチュン。

          光が差し込む巨大な窓からは田舎らしく鳥のさえずりが聴こえる。
          


          私は


          そして、ここはアスランの部屋。

          ん?なんでここに居るかって?

          もちろん夜這いじゃないよっ?
          だって今、朝だしっ!!(そういう問題ですか)


          とか言う冗談は置いといて。

          (そりゃあこの寝顔を2人っきりの密室で見たらぐらつきますが)
          

          只今、どこぞの新妻の如く愛しい婚約者(色んな意味で)を
          起こしていますvvv



          「あ〜すらんっ?起きてよぉ?」


          と軽く揺さぶりを掛けてみるが、この方、一向に目覚める気配なし。

          いつもは早起きだが、何故か今日はなかなか起きない。

          だから、私が起こす羽目になっているのだ。

          ・・・・ま。役得だけどねvvv



          「〜〜〜〜・・・・ん」


          とアスランは唸りながら寝返りを打つ。

          その瞬間青い髪が白い肌の頬にかかる。
          瞳の閉じらえた瞼は睫の長さを強調している。


          その為か、いつもの倍くらい幼く見える。


          とりあえず・・・・・・・・・


          
(・・・・・かっ・・・・カッコ可愛い・・・・・・・・・っ!!!!)

          とアスランの寝顔に鼻血を噴出しそうな勢いのだった。



          何!?

          何よっ!?これはっ!!!!!!!

          
王子様の域こえて天使様になってるちゅーねんっ!!!!!

          いやぁんvvだめだわ私vvv
       
          
萌えすぎて倒れそうvvv


          とかふざけた事を思いながらアスランを夢見る瞳でじーーーーーーっと
          見詰める。(怖い)



          「・・・・・・・・・・・・・・・っ!!もう駄目ッ!!!!失礼しますっ!!!!」


          がばっ!!!


          耐え切れなくなったはベッドにダイブし、アスランの頭を抱き締める。

          青い髪からはシャンプーのいい匂いがして・・
          
          
          
(・・・あぁ・・・・vv幸せ・・・っvvv)

          
          ちょっと犯罪スレスレだけども・・・・(スレスレっかどっぷり?)

          只今、超幸せですvvvvvv




          
          「・・・・ん・・・・・」

          
          アスランの視界にぼんやりと淡い緑が広がる。
        
          何故か急に暖かくなって、そして何か顔に柔らかいものが当たった
          感覚でアスランはぼんやりと瞼を開く。


          (・・・・・・・ん?・・・・・・・・・・・・・)

          だんだん視界はっきりしてくる。
          それでも尚、柔らかな感覚がある。


          (・・・・・・・・・え・・・・・・・・・・・・・)

          そして、それは暖かくて、息遣いが近くで聴こえる。



          (・・・・・・・・・・は・・・・・・・・・・・・)


          極めつけは・・・・・・・・



          「あっvvアスランおはよーv」


          とにっこりと至近距離で挨拶してくる只今同棲中の少女の顔・・・・・。

          そして、何故かその少女も自分の隣にねっころんでいて、
          あまつ、自分を抱き締めている形になっている。


           
          

          「えっ・・・・・・・・・っ・・・・・・
うああああああああああああっ!!!!!!


         
     











          大きな屋敷中にアスランの絶叫が響き渡る。

          いや、実際は防音が施されているのでアスランの部屋だけ。・・・・だったが。

          本当に屋敷中に響きそうな勢いの音量だった。
                             


  



          「えっ!?えっ!?・・・・どうしたのっ!!」


          とその声に驚いたは起き上がり、アスランを覗き込む。



          「・・・・っ!!!!!!」


         
 何故・・・何故こんな所で寝ているんだっ!?


          アスランは驚きすぎて声が出ない。
         
          嫌に響くのは自分の鼓動の音。

          持久走以上に息が詰まる。






          「なっ・・・・何でッ・・・・・・・・・・・!?」

          それだけ言うのが精一杯だった。

       
          「え?あぁ・・・・あんまり起きてこないから起こしに来たのよ?」

          しかし、平然とはそう答える。


          そのあまりにも普通な返答にアスランは目が回る感覚を覚えた。

         
          の今日の服は淡い緑のカーディガン・・・。
          淡い緑はこれだったのか・・・・。
 
          とか、感心してる場合じゃないってっ!!!!俺ッ!!!!





          アスラン・ザラかなりの混乱中。


          だいたい、男の部屋に平然と入るなんて(しかもベッドの上まで)

          あまりにも無防備すぎるっ!!!!!!!
 
          俺だって男なんだっ!!!

          本当勘弁してくれっ!!!!!!!

 
 
          「大丈夫?」


          とは赤い顔の俺を心配そうに覗き込んでくるが
         



          
(それ・・・逆効果だからっ!!!!!!)


          とアスランは体を硬直させる。


          
          「・・・・・・男の部屋に入るの・・・どうかと思うぞ・・・・・。」

          アスランは頭を抱えてそう呟く。

          はっきり言って・・・
          そう、恥を忍んで、はっきり言わせて貰うが
   
          いくら俺だって、この状況はかなり不味い・・・・・。

          押し倒そうと思えば、この少女くらい簡単に押し倒せるだろう・・・。

          そう、今にも押し倒せ・・・・・・・



          
って、何思ってんだよッ!!!!!



          押し倒すって・・押し倒すって・・・・・・・・・

          
何に思ってんだぁああああああああああ!!!!!!!!!!!!


       



          アスラン大混乱中。







          また、増えていく、陥ってる。

          解明不能なやっかいな感情に。









          「あっ・・・アスラン?」

          「・・・ッ!・・・なっ・・・なんでもないっ!!!!!」

          と必死に頭を左右に振るのが精一杯だった。


       
 


          「?・・・・・・・アスランってさ・・・・」

          「なっ・・・・なんだ?」

        
          と少々眉を寄せながら問いかけてくる少女にアスランは
          上擦る。


          「この頃、変じゃない?」

          「は?」


 
          そう、そうなのだ。

          最初の頃はそうでもなかったのだが、
          この頃、なぁんか変なのだ。

          今さっきの驚きようだって普通じゃなかったし?

          だって、同居してるのよ?
          そんな驚くもんでもないでしょうに?(いやいやいや)

          まぁ・・・見てて可愛いから(目の保養)いんだけどね。




          「へ・・・・変って?」


          「う〜ん・・・・そうだなぁ・・・・私を見るたびそわそわして・・・・・・・
          慌てふためいて、顔を赤くさせたりして・・・・・・・・。・・とかいうのが
          この頃多いと思う。」


          は顎に手をあて、思い出しながらそう言葉にする。


          俺・・・・・・・そんなにおかしいのか・・・・・?

          とアスランは軽いショックを受ける。


          でも、なんか・・・・

          なんというか・・・・それって・・・・・・・・・



          「でも、それって私に惚れてるみたいだね?」


          びくぅうぅ!!!!!!!


          アスランは急に思っていたことを言い当てられ、
          思いっきり体をびくつかせる。


          「・・・・・・やだ。冗談よ、アスラン。」


          とはそんなに俺のびくつき様が面白かったのか、
          肩を震わせて笑っている。


          

          本当に失礼極まりなかったが、
          今の俺には本当に余裕がなかった。


          ・・・・惚れてる?

          ・・・・ほれてる。

          ・・・・すき。

          ・・・・好き?

          誰が?

          俺が。

          を?
       

          

          (・・・・・・・・・・・・・・・・ッ)

        
          ・・こんなに思考回路が遅くなったのは初めてだ。

          だが、結論は出てしまった。

          
          この頃、少しおかしかったのは、

       
          柄にもなく、恋の病・・・・だったらしい・・・・。

          言葉にするだけで恥ずかしいが。

          すきって気持ちもよくわからないが。

          けど、


          だけども『のことを好き?』・・・・と聞かれたら、


          きっと、『はい。』・・・・・・・と頭で思うより先に、
          
          心がきっと答えてしまうだろう。
                  

         




     
       









      ビター・オア・スイート?#6






                                            ←アス夢トップ      next



####################################################
     




                            なんなんだろうね。
                            ね、本当・・・・

                            この連載は私の妄想というか、欲望が
                            詰まり過ぎている気が・・・

                            まぁ、とりあえず。

                            ・・・・・・・・・・ヒロインになってみたいですねぇ・・・・。
                            (うっとり)
    

         

                                    惶月 奏(おうづきかなで)