LOVABLE MY BOY〜3
どくんどくんどくんどくん・・・・・・
ごくんっ
アスランの部屋の前で
自分の心臓にも負けないほど喉の音を鳴らす少女
・。
彼女は沢山のなかなか怪しいものの
混ざったカタログを両手いっぱいに抱えながら
ドアを食入るように見詰めていた。
・・・・女は度胸・・・女は度胸・・・・・っっっ!!!!!!
は合言葉を繰り返しながら
アスランの部屋の通信機を震える手で入れる。
ぷっ・・・・
と機械的な音がしたと同時に
『はい?』
とこの部屋の住人の声が
聴こえてくる。
残念ながら、外からは
中の様子が見えないが・・・・・・
(・・・・っ!!声もカッコいい・・・・!!!!)
とが一人廊下で
悶えていると・・・・(怖っ!!!!)
『・・・・・・・・・・どなたですか?』
少し迷惑そうな声が聞こえてくる。
わざわざ聞いてくるという事は、
通信機のスイッチだけ入れて
ディスプレイは見ていないらしい・・・・・・。
どうせ、またあの球体でも作ってるんでしょうよ。
あの機会ヲタクは・・・・・っ。(ラクス宛てなのがくやしいので悪口)
しかしさぁ・・・っ
迷惑そうな声出さなくてもいいじゃない?
ちょっと傷つくよ?
いくら強く見えたって
ぼかぁデリケートなんだよ?
「・・・・・・貴方とキラのオペレーターを勤めさせて
頂いている・という者です。お忙しいようなので失礼します。』
それだけ自分でもびっくりするくらい
素っ気無く、びっくりするくらい冷たく言い放った。
はぁ〜・・・なんで私ってこうかなぁ・・・・っ
もっと可愛くいえないもんかね・・・・っ・・・
とその声音とは真反対にしゅんとなり、
戻ろうとすると・・・・・
がたんっがた・・・・がちゃんっ・・がたがた・・・
バッシュッ!!!!
という音が通信機から聞こえ・・・・
が立ち去るまもなくドアが開いた。
「ごめんっ!・・・ちょっと・・・手が離せなくて・・・・・」
とあからさまに戸惑っているような
あからさまになんだか上擦っている必死なアスランを
は眉を潜めて見る。
「・・・・いいえ。お忙しいのであれば私は・・・・」
「いや!いいから!!忙しくなんて無いから!!!
あ・・・入って入って!!」
と半ば慌しくアスランは
を部屋に招き入れる。
そんな珍しすぎるアスランに
は反論する術も無く、
気づけばアスランのベッドに
ちょこんと腰掛けていた。
はっとが我に返ると、
何やらアスランは必死に部屋に散らばった
道具や、書類を片付けていた。
「・・・・・・・アスラン?」
「あ・・・悪いっ・・散かってて・・・・」
「いや・・・・それはいいですけど。」
いつもクールなアスランがコレだけ
焦っているのでこちらも何だか妙な気分になる。
もちろん?
アスランが見かけどおりのクールな
性格じゃないことくらい解ってる(伊達に見てないわよ!!)
だけど・・・・
私にその姿を私に
見せてくれた事は無かったから・・・・・・
「あ・・・ごめんっ・・・用があってここにきたんだよな・・・・っ
すまない。」
「え・・・いえ・・・」
「あ・・・で?俺に何のようなんだ?」
とまん前で覗き込んでくる
アスランには思わず自分の持っていたカタログの
束をアスランの顔にぶつける。
「・・・ぶっ・・・!・・・・・・な・・何・・・・?」
「あ・・・・・」
のあまりに急な
行動にアスランは緑の眼を見開く。
(だって・・・だってだってぇ!!!すっごい顔近づいて来るんだもんっ!!!)
と可愛らしい事を思ってはいるのだが、
現実は・・・・・
「なんでもないです。」
ぷいっ
と顔を背ける。
それにアスランの顔が
やや歪んだのを瞬間的に見た気がする。
(あぁ〜〜っもう!!何で私は!!!)
こんなことしてるから
仲良くなれないのだ。
だけど・・・・
だけど・・・今日は・・・・・
「・・・アスラン。」
「え?・・・ぁ・・・はいっ!」
名前を呼ばれた
アスランはしゃきんと背筋を伸ばす。
「これ、どうぞ。」
「!?」
しゅっと差し出された
大量のカタログにアスランはどう反応していいのか
解らず・・・・・
とりあえず・・・・・
「・・・・・え・・・と?・・・あり・・・がと・・・・?」
と一応お礼を言った。
しかし・・コレはどういう意図で・・・?
普通のカタログから、
アスラン好みの機械のカタログ、怪しい黒魔術や
怪談、宗教系までいろいろある。
(どこで手に入れたんだろ・・・・)
アスランの思考は
先刻、によって度肝を抜かれてしまった
幼馴染と一緒のものだった・・・・・。
ねくすとっ→
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はいっ!やっと出てきました!
今回の主役?アスラン・ザラ!(?って・・・)
一話はキラにのっとられてたからなぁ・・・(笑)
しかも、アスランの誕生日はもう過ぎてるし・・・・。(禁句)
ま・・まあ・・・アスランの誕生日に始めただけマシですよね!
2005.10.31 惶月 奏(おうづきかなで)